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唐揚げやとんかつを家で作りたいのに、「油がはねるのが怖い」「火のそばに熱い油があると落ち着かない」「使い終わった油の始末が面倒」で、つい総菜を買ってしまう。揚げ物は、作る前から気が重くなる料理の代表だ。
そこで今回は、Amazonでそれぞれの部門の売れ筋上位に入っている小さな揚げ鍋・卓上の電気フライヤー・ノンフライヤーの3台を自費で購入。油はね、火と油のそばに立つ緊張感、温度の管理、後片付けまでを数週間使って比べた。購入者のレビューも交えながら、「どれなら怖さが減るのか」を整理する。
この記事はこんな人向けです
- 油はねや火が怖くて、家で揚げ物をするのを避けている
- 揚げ鍋・電気フライヤー・ノンフライヤーのどれが自分に合うか知りたい
- 一人暮らしや少人数で、たくさんの油を使いたくない
自分に合う1台を先に知りたい方は、下の「30秒でわかる、あなた向けの1台」からどうぞ。
なお、この記事は業務用のフライヤーや、たっぷりの油で一度に大量に揚げる大型の天ぷら鍋を探している人には向かない。家で少しずつ揚げ物をしたいけれど、油と火の扱いに不安がある人向けだ。

火も油も使う鍋、火を使わないフライヤー、油もほぼ使わないノンフライヤー。3つを自費で買って、怖さがどこまで減るかを比べたよ。
選ぶときに見るべき基準3つ
揚げ物の道具選びで迷ったら、次の3点を順に見ると候補が絞れる。
- 火を使うか、電気か:コンロで使う鍋は手軽で安いが、熱い油と火のそばに立ち続けることになる。電気なら火は使わず、油の温度も本体で決められる
- 油をどれだけ使うか:油の量が多いほど、はねたりこぼれたりしたときの怖さも、使い終わった油を片付ける手間も大きくなる
- 洗えるかどうかと置き場所:丸洗いできない本体や大きな家電は、出し入れと掃除が面倒になって使わなくなりやすい
🔎 30秒でわかる、あなた向けの1台
Q1. 熱い油を扱うこと自体をやめたい?
→ はい:③COSORI ノンフライヤー 4.7L(Amazonで13,980円)。火も揚げ油も使わず、温度と時間を決めたら、途中で1回裏返すくらいで手が空く。ただし仕上がりは「油で揚げた物」とは別物で、本体も大きい。
Q2.(いいえの人)本物の揚げ物を作りたいが、火のそばに立つのが怖い?
→ はい:②象印 電気フライヤー あげあげ(Amazonで6,910円)。火を使わず、油の温度は本体のレバーで160〜200℃に決められる。食卓に置いて揚げながら食べられる。
Q3.(いいえの人)まずは安く、少ない油で試してみたい?
→ はい:①和平フレイズ ポコフリット(Amazonで1,495円)。適正油量760gの小さな角型鍋で、IHでも使える。ガス火で使うなら滑りにくい五徳があると安心。
どれにも決めきれないなら、②が「本物の揚げ物」と「火を使わない安心感」のバランスがいちばんよい。
結論:怖さは「火」→「油」の順に減らしていける
値段は約1,500円から約1万4,000円まで開くが、その差はそのまま「怖さの元をいくつ取り除けるか」の差になっている。
- ①ポコフリット(約1,500円):火も油も使う。ただ油が少ないので、こぼれたときの量と後片付けの手間は小さい
- ②象印 あげあげ(約6,900円):火を使わなくなる。油は使うので、油の後始末と本体の掃除は残る
- ③COSORI(約1万4,000円):火も揚げ油も使わない。怖さはほぼなくなるが、仕上がりは揚げ物とは別物で、置き場所をとる
3台のスペックと弱点を一覧で
「実際に使った印象」と「購入者レビューでの傾向」は分けて書いている。
| 項目 | ①和平フレイズ ポコフリット | ②象印 電気フライヤー あげあげ | ③COSORI ノンフライヤー 4.7L |
|---|---|---|---|
| 参考価格(Amazon) | 1,495円 | 6,910円 | 13,980円 |
| メーカー | 和平フレイズ | 象印マホービン | COSORI(Vesync) |
| 型番 | RB-2700(アミ付) | EFK-A10G(楽天ではEFK-A10-TJ。色の記号が違うだけの同じ機種) | CAF-L501 |
| タイプ | コンロで使う角型の揚げ鍋 | 卓上の電気フライヤー | 熱風で加熱するノンフライヤー |
| 火を使うか | 使う(ガス火・IH) | 使わない(電気・1000W) | 使わない(電気) |
| 使う油の量 | 適正油量760g | 油容量1.0L | 揚げ油は不要(好みで少量を吹きかける) |
| 温度の管理 | 温度計なし(コンロの火加減で調整) | 160〜200℃をレバーで設定 | 75〜230℃・タイマーで設定 |
| 安全の仕組み(メーカー公表) | 特になし(鍋のみ) | マグネットプラグ(コードに足を引っかけても外れる)・ふた付き | バスケットを引き出すと加熱が止まる |
| 大きさ・重さ | 幅24×奥行14.3×高さ9cm・約630g | 幅30×奥行17×高さ18cm・約2.1kg | 幅27.4×奥行36.5×高さ30.7cm・約4.5kg |
| 洗いやすさ(使った印象) | 鍋ごと洗える | 本体と内鍋が一体で丸洗いできない | バスケットは洗えるが、ヒーター周りは拭くだけ |
| 主な弱点(口コミより) | ガス火の五徳の上で滑りやすい、取っ手が熱くなる | 丸洗いできない、電源スイッチがない | 大きい、音が大きい、時間がかかる |
※参考価格は2026年10月21日時点のAmazon価格です。楽天市場では①1,940円(送料別)、②6,828円(送料無料)、③13,980円(送料別)で、店舗やクーポンによって変わります。大きさ・重さ・温度はメーカーの公表値です(②の重さはAmazonの表記で約2.4kgの場合あり)。価格・仕様は変更される場合があるため、購入前に商品ページで最新情報を確認してください。
揚げ物が怖いのはなぜ?「油はね・火・後片付け」の3つの場面を3台で比べた
揚げ物が怖いと感じる理由を分けてみると、ほとんどが「油がはねる」「火と熱い油のそばに立ち続ける」「使った油と汚れの後片付け」の3つに行き着く。家庭の揚げ物で火事が起きやすいのは、油を火にかけたままその場を離れ、油が熱くなりすぎたときだ。2008年以降に作られた一般的な家庭用ガスこんろ(据え置き型・ビルトイン型)には、油が熱くなりすぎると自動で火を消すセンサーが全口に付いている。ただしカセットこんろには付いておらず、油の量が少なすぎると温度をうまく測れないこともあるため、こんろの説明書で油の量の目安を確認しておきたい。いずれにしても、揚げている間はその場を離れないのが基本になる。そのうえで、3つの場面ごとに3台の差を比べた。
- 油はね:いちばん差が出たのはここだ。①は鍋の側面がまっすぐ立っていて、水けの多い食材を入れたときはコンロの周りに細かくはねた。②は本体の縁が高く、はねた油が本体の外まで飛ぶことは①より少なかった。③は揚げ油を使わないので、そもそもはねる油がない。購入者レビューにも「コンロの油はねと後始末が嫌で揚げ物を避けていたが、これで作るようになった」という声があった
- 火と熱い油のそばに立つ緊張感:①はコンロの前に立ち、火加減を見ながら揚げる。温度計が付いていないので、菜箸を入れたときの泡の出方で温度を判断する必要がある。②は火を使わず、レバーで温度を決めたら油の温度を保ってくれるので、「熱くなりすぎていないか」を気にする場面が減った。③は温度と時間を決めてバスケットを閉めれば、途中で1回裏返す以外は手が空く。火を使わないぶん、ほかの家事をしながら待てる(ただし終わるまでは家を空けない)
- 後片付け:①は油の量が少ないので、使い終わった油を固めて捨てるのも鍋を洗うのも手早く済む。②は油をオイルポットに戻すとき、2kgを超える本体ごと持ち上げて傾ける必要があり、内鍋が外れないので洗剤をつけた布で拭いて仕上げる。③はバスケットを洗うだけで、3台でいちばん楽だった
3台の違いを一言でいえば、①は「怖さは残るが油が少ない」、②は「火の怖さが消える」、③は「油の怖さまで消える」。どれが自分に合うかは30秒の診断で確かめられる。
商品ごとの解説
3台とも実際に唐揚げ・とんかつ・冷凍のフライドポテトなどを作った印象を、1台ずつまとめる。
①和平フレイズ ポコフリット
少ない油で、まず試してみたい人に
向いている人:IHコンロの人、一人暮らしやお弁当用に少しだけ揚げたい人、1,000円台で揚げ物を始めてみたい人
向いていない人:ガス火で滑り止めのない五徳を使っている人、火のそばに立つこと自体が怖い人
Amazonの揚げ鍋・天ぷら鍋の売れ筋ランキングで1位(2026年10月21日確認・順位は日々変わる)の、幅24cmの角型の鉄の鍋。今回は油切り用のアミが付いたセットを選んだ。適正油量は760gと少なく、角型なので丸い鍋よりも長さのある食材が入れやすい。鶏むね肉を開いて半分に切ったチキンカツが、ちょうど1枚ずつ収まった。鉄なので油が温まるのが早く、思い立ってから揚げ始めるまでの時間が短い。気になったのは、ガス火で使ったときに底が五徳の上で滑りやすいことだ。菜箸で食材を返したときに鍋ごと少し動き、ひやっとした。IHのコンロで使ったときは、この不安はなかった。取っ手も鍋と同じ鉄なので、揚げているうちに熱くなる。

ガス火で使うなら、滑り止め付きの五徳や補助五徳を用意しておくこと。取っ手は鍋つかみで持つ前提で考えたい。
②象印 電気フライヤー あげあげ
揚げ物を怖がらずに作りたいなら、編集部の第一候補
向いている人:火のそばで揚げるのが怖い人、食卓で揚げたてを食べたい人、コンロを1口あけておきたい人
向いていない人:調理器具は丸洗いしたい人、揚げ油の後始末そのものが嫌な人
Amazonの電気フライヤーの売れ筋で上位に入る、象印の定番モデル。油の温度は160〜200℃の間で本体のレバーで決められ、温まったら温度を保ってくれる。火を使わないので、コンロの前で油の温度を気にし続ける緊張感がなくなったのが、いちばん大きな変化だった。唐揚げなら5〜6個を一度に揚げられ、食卓に置いて揚げながら食べると、それだけでちょっとしたイベントになる。電源コードは磁石でつながるマグネットプラグで、コードに足を引っかけても本体ごと引き倒しにくい。一方で、電源スイッチがなく、プラグを差すとすぐに温まり始める。また本体と内鍋が一体なので丸洗いはできず、使った後は油をオイルポットに戻してから、洗剤をつけた布で拭き取ることになる。

油をこして入れておくオイルポットを一緒に用意すると、油を戻す作業がぐっとラクになるよ。
③COSORI ノンフライヤー 4.7L
熱い油と縁を切りたいなら
向いている人:油はねも火もとにかく避けたい人、冷凍食品や総菜の温め直しをよくする人、調理中に別の家事をしたい人
向いていない人:天ぷらのような衣の揚げ物を作りたい人、キッチンに置き場所の余裕がない人、すぐに食べたい人
Amazonのエアフライヤーの売れ筋ランキングで1位(2026年10月21日確認)。高温の熱風を食材に当てて加熱する家電で、揚げ油を使わない。温度と時間を決めてバスケットを閉めれば、途中で1回裏返すほかは終わるのを待つだけ。冷凍のフライドポテトや唐揚げは表面がカリッとし、総菜のとんかつを温め直すと、電子レンジとは比べものにならないくらい衣の食感が戻った。鶏もも肉を入れると皮がパリッと焼き上がる。ただ、衣をつけた生の食材は、油で揚げた物と同じ仕上がりにはならない。大きさは幅27.4×奥行36.5cmで重さは約4.5kg。出しっぱなしにする場所を決めないと、出し入れが億劫になる。ファンの音も、思っていたより大きかった。

揚げ物の代わりというより、「買ってきた揚げ物をおいしく食べ直す道具」と考えると満足しやすいよ。
購入者レビューで繰り返し見た不満(2026年10月時点)
Amazonの購入者レビューで何度も目にした弱点を、3台を使った印象とあわせて対処法つきで整理した。

②は電源スイッチがないので、揚げ終わったらまずプラグを抜く。これを習慣にしておくこと。
- ①ポコフリット|「ガス火の五徳の上で滑って怖い」:底が平らで軽いため、食材を返したときに動きやすい。滑り止め付きの五徳を使うか、IHのコンロで使う。取っ手は鍋と反対側に人が通らない向きに置く
- ①ポコフリット|「揚げカスがすくいにくい」:角型なので丸い網では隅に届きにくい。小さめの網じゃくしか、先の平らなものを使うとすくいやすい
- ②象印 あげあげ|「丸洗いできず、油の臭いが残る気がして使わなくなった」:使うたびに油を戻し、温かいうちに洗剤をつけた布で拭き取る。油を入れっぱなしにしないことが、臭いを残さないいちばんの対策になる
- ②象印 あげあげ|「温度のレバーの目盛りがあいまい」:最初の数回は、パン粉を落としてすぐ浮くかどうかで温度の感覚をつかんでおくと迷わない
- ③COSORI|「ヒーター周りの油汚れが落としにくい」:ヒーターは外せないので、汚れがこびりつく前に、冷めてから数回ごとに拭き取る。バスケットの下にアルミホイルを敷くと、汚れの量そのものが減る
- ③COSORI|「場所をとる」「音が大きい」:置く場所の幅と奥行きを先に測る。熱がこもらないよう、壁や棚から少し離して置ける場所を選ぶ
結局どれを選べばいい?
迷ったら30秒の診断に戻ってほしいが、選び方の軸はシンプルだ。「揚げた物」を食べたいのか、「揚げ物っぽい物」で十分なのかをまず決める。本物の揚げ物なら①か②、温め直しや冷凍食品が中心なら③。①と②で迷うなら、コンロの前に立つのが平気かどうかで分かれる。

迷ったら「本物の揚げ物が食べたいか」→「火のそばに立てるか」→「置き場所」の順で考えると早いよ。
よくある質問
揚げ物を始める前に気になりやすい疑問に、実際に使った経験と購入者レビューをもとに答える。
揚げ物の油に火が入ってしまったら、どうすればいい?
水は絶対にかけない。燃えている油に水が入ると、一気に飛び散って火が広がる。まずコンロの火を止め、鍋より大きなふたや、水でぬらしてよく絞ったバスタオルを手前からかぶせて空気を断つ。消火器があれば使い、手に負えないと感じたらすぐに119番する。そもそも火が入るのは油を加熱したまま離れたときがほとんどなので、①を使うときは揚げ終わるまでコンロの前を離れないことがいちばんの予防になる。
使い終わった揚げ油はどう捨てる?
量が少なければ、冷ましてから市販の油凝固剤で固めるか、牛乳パックに新聞紙や古布を詰めて吸わせ、燃えるごみに出すのが手軽だ。捨て方は自治体によって決まりが違うので、住んでいる地域のルールを確認したい。シンクや排水口に流すのは、配管の詰まりの原因になるので避ける。①は油が760gと少なく、この作業がいちばん軽く済んだ。
揚げ油は何回使える?残った油はどう保存する?
回数は揚げた物によって変わる。野菜の素揚げや天ぷらのあとは比較的長く使えるが、唐揚げやとんかつのように肉や衣、下味のついた物を揚げたあとは傷みが早い。回数で決めるより、色が濃くなった、泡が消えにくい、低い温度でも煙が出る、においが気になるといった変化が出たら替えどきと考えると分かりやすい。残った油は、少し冷めて温かいうちに揚げカスをこし、ふた付きのオイルポットに入れて、光が当たらない涼しい場所に置く。②は本体と内鍋が一体なので、油を入れっぱなしにせず、使うたびにオイルポットへ戻す。①は油が760gと少ないので、2〜3回使ったら捨てる、くらいの気軽さで使えた。③は揚げ油を使わないので、この手間はない。
一人暮らしでも揚げ物はできる?
できる。一人分なら、油の少ない①か、置いておけるスペースがあれば②がちょうどよい。②は唐揚げ5〜6個を一度に揚げられる大きさで、一人分なら1回で済む。③は4.7Lと3〜5人向けの大きさで、一人暮らしのキッチンでは置き場所がいちばんの悩みになる。油の後片付けを考えると、毎日揚げるより、週末にまとめて揚げて残りを③で温め直す、という組み合わせも使いやすかった(③をすでに持っている人向けの使い方だ)。
ノンフライヤーは揚げ物の代わりになる?
冷凍食品と総菜の温め直しなら、十分に代わりになる。一方で、天ぷらのような生の衣の揚げ物は、油で揚げた物と同じ仕上がりにはならない。購入者レビューでも「フライドポテトは期待ほどではなかった」という声がある一方、「冷凍の唐揚げは本気でサクサクになる」という声も多く、評価は作るものによって分かれる。何を作りたいかを先に決めてから選ぶと、買ってから「思っていたのと違う」となりにくい。
初めて揚げる日に決めておくと安心なこと
- 食材の水けはキッチンペーパーでしっかり拭く(油はねの多くは、食材についた水が原因)
- ①を使うときは、揚げ終わるまでコンロの前を離れない。電話や来客で離れるときは、必ず火を止める
- ②は、先に油を入れてからプラグを差す(電源スイッチがなく、差した瞬間から加熱が始まるため)。コードに足が届かない場所に置き、揚げ終わったらまずプラグを抜く
- ③は、背面と上に熱がこもらないよう、壁や棚から少し離して置く
- 油を捨てるための凝固剤や古布、ふたやぬれタオルなど、もしものときの道具を手の届く場所に用意しておく
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この記事の比較方法
記事で取り上げた3台(和平フレイズ ポコフリット/象印 電気フライヤー あげあげ/COSORI ノンフライヤー 4.7L)は、編集部がAmazonで自費購入し、数週間にわたって唐揚げ・とんかつ・冷凍のフライドポテト・総菜の温め直しなどを作り、油はね、火と油のそばに立つ緊張感、温度の管理、後片付けの手間を比べました。長く使ったときの汚れのたまり方などは、購入者レビューの傾向を参照していることを本文中に明記しています。大きさ・重さ・油の量・温度はメーカーの公表値に基づき、価格は2026年10月21日時点のAmazon価格です。
